前回、水槽に水道水を入れ終えたので、次に海水の素を加え海水を作ります。
海水作りの流れ
家で海水を作る時は次の流れになります。
・バケツに水道水を入れる(もしくはRO水を入れる)
・カルキ抜きを入れる(海水の素にカルキ抜きが含まれていない場合とRO水ではない場合)
・水に対して適切な量の人工海水の素を入れる(パッケージに書かれている)
・塩分の比重もしくは塩分濃度を確認(3.0-3.5%ぐらい)
ただし、初期の生物がいない水槽なら、水槽の中で海水作りをすることができるので、今回僕は水槽に入れた水に海水の素を投入することにしました!
カルキ抜き選び
水道水には水の品質を維持するためにカルキが含まれていますが、このカルキは魚には有害だそうです。そのため、カルキ抜きが必要です。金魚と同じです。
カルキ抜きにはいくつかの種類がありますが
・テトラ
テトラ コントラコロライン プラス 500ml 淡水・海水用 カルキ抜き 塩素中和 【4,980円以上購入で送料無料】 関東当日便
のカルキ抜きを選びました。
カルキ抜きはどれでも一緒だと思ったからです。
でも、カルキ抜きの種類によっては水の成分を調整する成分が含まれているものがあります。
例えば、seachem のプライムには、魚の体表粘膜を強くする成分が含まれているそうです。白点病などの予防になりそうなので、次回使用予定です。
Seachem シーケム プライム Prime 100ml 【4,980円以上購入で送料無料】 関東当日便
海水の素選び
海水の素もいくつものメーカーから商品が出ていますが
・レッドシー レッドシーソルト
バケツ レッドシーソルト 210リットル/7kg 人工海水 お一人様3点限り 【4,980円以上購入で送料無料】 関東当日便
を使用することにしました。
海水の素によって入っている成分が違い、レッドーシーなら失敗しないだろうと思い、こちらにしました(初めてなので)。
ちなみに、一度に沢山の量を購入した方が得なので660リットル用の商品を購入しました。
また、海水の素によっては予めカルキ抜きが含まれているものもあるようです(レッドシーの海水の素にはカルキ抜きは入っていないです)。
投入量の計算
水道水に入れるカルキ抜きや海水の素の量の計算が少しややこしいです。
テトラのカルキ抜きは、水10l当たり2ml を入れます。水1l当たりだと0.2mlなので、水の量(l)×0.2ml が必要な量です。
レッドシーのシーソルトは、海水魚に適した3.0%の海水を作るために、1l 当たり32.8 gを入れます。ということで、水の量(l)×32.8(g)が必要な量になります。
特に塩分の計算を間違えて、海水の塩分が3.0-3.5程度にならないと、浸透圧で魚が脱水症状になったり膨れたりしてしまいます(お漬物みたいです)。
今回はバケツではなく水槽の中で直接海水を作ります。そのため、水槽の中にある水の量を計算します。
メジャーで水の入っている3辺を計測します(水槽自体の大きさではありません)。横(cm)×奥(cm)×縦(cm)=水の体積(cm3)です。
ここで出た数値は体積(cm3)なので、この数字を1000で割ります。すると、水槽に入る水の量が算出されます。まとめると、水の体積(cm3)÷1000=水槽内の水量(l)。
さらに、サンプの水の量も同様に計測します。水槽の水の量とサンプの水の量を足すと、全体の水の量(l)が算出されました。僕の場合、約200lです。
、、さらに、水の量×カルキ抜きの量と、水の量×海水の素の量を計算します。
カルキ抜きは200(l)×0.2(ml)=40(ml)です。
海水の素の量は、200(l)×33(g)=6560(g)となり、6.56kgの海水の素を水槽に入れて溶かします。
計算が沢山あってややこしいですが、何とか海水が作れたっぽいです!
塩分の確認
最後に、作った海水の塩分濃度を確認します。
塩分濃度の確認には
・比重計
カミハタ コンパクト海水比重計 PETIT METER プチメーター 色選不可 【4,980円以上購入で送料無料】 関東当日便
・屈折比重計
シーウォーター リフレクトメーター 屈折比重計 塩分 比重 測定 【送料無料】 関東当日便
があります。
屈折比重計は測定値が正確ですがややお高いので、とりあえず手頃な海水用の比重計を購入しました。
間違えて淡水用の比重計を買うと、低い比重までしか分からないので気をつけましょう。
比重計
比重計は直接塩分濃度を測るのではなく、海水の「1気圧4度での純粋な水と同体積の物質の重さとの比」を測定するそうです。
簡単に言うと、「1気圧かつ水温4度の綺麗な水の重さ」に比べて、「同じ体積の物質の重さ(ここでは海水の重さ)」は何倍かを導いてくれるのが、比重計だそうです。
「同じ体積」というのは、例えば、同じ形のコップに入りきるだけの水を入れたもの同士、という意味です。2つのコップにそれぞれ「綺麗な水」と「海水」を入れて、2つを重さを比べた時、「海水」の重さは「綺麗な水」の何倍か、を導きます。
なので、25度の海水を測ったときの比重が1.0212 だと、1気圧4度の水より、1.0212倍重いことを表すようです。1.0212倍重いということは、塩分濃度は大体3.0%だろうと推測します。
ということで、比重計は塩分を直接測定するのではなく、水の重さから塩分を推測します。
比重計での注意
比重計は塩分を直接測るものではないので、条件によっては想定した塩分濃度とは異なる可能性があるようです。
例えば
・水温の違い
・(砂糖など)塩以外の物質が水に溶けている(多分)
があります。
水温の違いにより比重計の数値が異なるとはよく言われます。多くの比重計は水温25度で測定するように作成されています。温度により水の体積が変化します。
また、水槽に誰かが砂糖など他の物質を溶かした場合でも、比重計の数値からは塩分が3.0%だろうと出ることもあるかもしれません。多分。
とりあえずは、比重計から推測した塩分が3.0%から3.5%の範囲を示せばオッケーです。
なんだか、理科の勉強を今更やらされているようですが、楽しいといえば楽しいです。
‰やppt
海水魚飼育をしていると塩分について「‰」という単位がよく使われています。
この%に小さな丸がついた記号の意味を僕は知らなかったんですが、「‰」はパーミル(per mille)と言い、1000(mille)分の1を表す単位だそうです。普通の「%(per cent)」は百(cent)分の1を表します。まとめると、30‰=3.0%です。
それと、「ppt」という単位を水槽関係でよく見かけますが、parts per thousand の略で、千(thousand)分の1を表すようです。まとめると、30ppt=30‰=3.0%です。
さらにさらに、「ppm」という単位も水槽関係でよく見かけますが、parts per million の略で、100万分の1を表すそうです。1ppm = 0.0001% を表します。亜硝酸塩(NO2)や硝酸塩(NO3)濃度などppm で表しますが、本当少しの濃度が悪影響なようです。
海水の素専用カップ
最初僕は、体重計に乗って必要な海水の素の量を測るというかなり面倒な作業をしていました。しかし、専用のカップに海水の素をすりきり一杯入れると約10リットル分の水に必要な量になるカップがレッドシーから売られていました!
レッドシー メジャーカップ 1個 人工海水計量カップ(レッドシー ソルト・コーラルプロソルト用) 【4,980円以上購入で送料無料】 関東当日便
これ、便利です!
おわりに
海水作りも大変ですが、換水の際はバケツ一杯分ぐらいと少量で良いので楽そうです。
これから、さらに生体に適した水作りを行なっていきます。