海産クロレラの水質維持と仔魚

海産クロレラ(ナンノクロロプシス)を仔魚の飼育容器に入れたところ驚く発見がありました。

海産クロレラとは

海産クロレラとは、約2-5μm(0.002-0.005mm)と極小のサイズ、

緑色の球の形をした藻類であり、水中を漂う植物プランクトンです。

クロレラと名前はついていますが実際は淡水産のクロレラとは異なります。

別の呼び方だと、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)と言います。

ネット上の通販でも購入が可能で、家庭で培養も可能です。

使い道

この海産クロレラはワムシの餌として、淡水産クロレラと共に使用されています。

ただ、海産クロレラにはEPAという栄養が含まれており、
淡水産クロレラでワムシを育てた後、ワムシの栄養強化として使われることが多いようです。

(淡水クロレラにEPAを含ませた商品もあります。)

 

海水の中で死滅しやすい淡水産クロレラと異なり、海水でも生存可能なため
仔魚や稚魚の飼育容器に入れられ、持続的にワムシに栄養を補給することで知られています。

さらに、単にワムシの栄養を補給するだけでなく、
海産クロレラは水質の維持に繋がると言われています。

海産クロレラの水質維持効果

ある日、海産クロレラを約1週間朝晩、
数mlずつ添加していた5lのバケツの硝酸塩(NO3)を測定してみました。
このバケツは照明の真下にあります。

なんと、硝酸塩濃度は、1ppm以下でした。

硝酸塩濃度20ppmの本水槽から採取したはずの水の栄養塩が下がっていました。

 

最初は、測定ミスかと思い翌日再測定をしてみましたが、同じく1ppm以下でした。

海産クロレラは水中の栄養塩、硝酸塩をかなり吸収していたようです。

これには驚きました。

 

ちなみに、海産クロレラの添加量が少ない容器でも同様に硝酸塩濃度が約5ppmと低下しました。

この容器は照明の真下から少しずれた位置にありました。

もしかすると、海産クロレラの添加量や照明の強さが硝酸塩濃度と関係しているかもしれません。

仔魚・稚魚の生存率

デバスズメの仔魚の生存率が驚くほど高くなりました。

普段、デバスズメの仔魚が生後5日まで生きるのは1、2匹だったのですが、海産クロレラを添加した容器では、10匹以上の仔魚が生存していました。生後6日目でも約5匹生存していました。

これには驚きました。

 

長生きの理由については、先ほどの水質の改善効果によるものと
もしかすると海産クロレラを食べるか
海産クロレラを食べる微生物が増えたことで仔魚の餌になったのかもしれません。

現在のところ、生後6日目まではかなりが生存するようになりました。

生後7日目は少し難しいです。

おわりに

はっきりとした理由は不明ですが、海産クロレラは
仔魚・稚魚の育成でかなり重要なように思います。

 

しばしば、海産クロレラを水が濁るまで入れるという情報を目にしますが、
僕はそこまで海産クロレラを入れていなかったです。

 

次回は大量の海産クロレラを添加する予定なので、
海産クロレラの培養を試みたいと思います!

 

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